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動詞 ausgehen

ドイツ語には本当に多義語が多いです。いやまあドイツ語に限ったことではないんですが。 今回はそんなドイツ語の動詞の中から aus|gehen という自動詞を取り上げてみようと思います。特に気象に関係する動詞、というわけではないのですが、ちょくちょく見かける上にいろんな意味で用いられているので前々から気にはなっておりました。 ところで、英語で動詞 aus|gehen に語形的に対応する語は、おそらく go out ではないかと思われます。実際ドイツ語の aus|gehen にも「出る」「外出する」という文字通りの意味はあります。 ただ、ドイツ語の aus|gehen の場合、そこから「尽きる」「なくなる」「〜という結果に終わる」、さらには「議論の出発点とする」「想定する」など実に様々な派生義でも用いられています。実際辞書を見ても、意味分類の仕方は様々ではありますが、例文量は派生義の方がはるかに多いくらいです。 なので、今回はドイツ気象局の、主に気象ブログの例文から、この動詞の様々な用法についていくつかご紹介してみようかと思います。さすがに全ての意味を網羅的に扱うことはできませんが、よく見かける例を中心に取り上げていきます。なお、今回の翻訳文例はいつにも増して直訳と意訳が混在した不自然な訳文になるかと思います。あらかじめお詫びしておきます。 まずは与格を取る例文から比較的わかりやすいものをいくつかあげてみます。 Tief ANDREAS geht allmählich wortwörtlich die Puste aus , wird er doch zwischen einem Hoch im Westen und einem Hoch östlich von uns "eingeklemmt", wodurch er sich mehr und mehr auflöst. 低気圧 ANDREAS は次第に文字通り 息が切れる 。しかも西の高気圧と、我々の東にある高気圧との間で身動きが取れなくなって(字義:「挟み撃ちに遭って」)しまうため、次第に消滅してしまう。 ドイツ気象局の