投稿

7月, 2024の投稿を表示しています

番外編:旧約聖書ヘブライ語の気象語彙(昔書いた本の紹介)

イメージ
今回は番外編です。 このブログでは主にドイツ語で気象についての文章を読む時に役立つ(かもしれない)情報を扱っていますが、もともと当ブログ主が大学時代に研究対象にしていたのはドイツ語ではなく、全く別の中東の言語でした。で、その言語の研究書を2017年に自費出版したのですが、今回はその宣伝も兼ねて少しだけ内容を紹介してみたいと思います。 この本を出すことになった最初のきっかけは、とある辞書の記述をもとにして、旧約聖書ヘブライ語の気象語彙リストを作ったことです。 というか、最初はごく軽い気持ちで、雨とか雲とか風とかの単純な天気語彙のリストってどこにもないよね〜、だったら自分で作ってみようか…と、思い立ったのがもう十数年前、2010年か2011年の春頃のことです。で、その際、調査対象に選んだ辞書が1000ページを超える大部なもので、これを1ページずつ、1行ずつ、隅から隅まで目を通して片っ端から語彙を拾い上げていくうちに、予想外の語彙の使用例やら他の語彙からの転用例やらが大量に見つかってしまい、項目数がどんどん膨れ上がって結構大きなリストになってしまったのでした。 で、どうせならそれらの語彙の出現箇所を全部網羅したリストも作ろう、となり、そこからさらにギリシャ語七十人訳、ラテン語ウルガタ訳との対応表も作ろう、となり、ここまで来たら用例を説明する文章も要るよね〜、となり、例文もあるものはとりあえず放り込んでしまえ〜、と次から次へと調子に乗って内容を盛っていくうちに、気が付いたら最終的に400ページを超えるぶっとい書籍になってしまっていたのでありました…というか、本人は、書籍というよりはちょっと専門寄りの同人誌、という位置づけのつもりで書いていたのですが、最終的に出版社様がとても良い紙質で装丁して下さったため、とにかく重たい本です。鈍器としても重宝します!! (まあ大部になったのは、1つの例文に最低でも4行も使った上に、行間調整とか一切せず、下の画像でも分かるように周囲の余白も広く取り過ぎてスペースの異常に多いレイアウトにしてしまった自分のせいなのですが…) とにかく、この本のメインコンテンツは実は巻末の語彙リストであり、本文の方がおまけです。しかも言いたい重要なことは序章と結論部分に大体書いてあ